熱海に住むようになってから、月というのはこんなに目立つものかと
思うようになりました。
特に波打つ海面に月の光が長く伸びて「月の道」ができたとき。
伊豆の複雑な海岸線沿いの道を車で走ると、月の道の見え方が変わって
まさにドラマティックなのです。道に高低差があると、さらに道の画角が変わります。
でもほんとは、薄曇りの月夜が一番、私の中では好ましい。
『 淡く 』
ぼんやりと輝く月の丸い輪郭の外側は、ファンタジックな色相を見せていて。
この色はどんな絵の具、どんな布、どの染料で染めればいいのかな?
そんなことを仕事帰りの空を眺めながら、いつも考えていました。

その暗い空の下に在るはずの星のイメージで、デッドストックのビーズをたくさん縫い付けました。