今年の夏、モンゴルの旅
- 2014/12/25 01:25
- Category: notebook
年末の慌ただしさも感じるこの頃だけど、夏にモンゴルへ行ったことを書き留めておこうと思う。
なぜなら、家族旅行でモンゴルに行ったと言うと「なんでモンゴル?」と必ず聞かれるからだ。
ヨーロッパほどメジャーじゃないけど、このすぐ隣の国に行く選択肢がそれほど無いものなのか。
あんなに素晴らしい記憶ができたのに、とひたすら残念な気持ちになるから。
モンゴルは成田からちょっと貧相な飛行機で5時間、ウランバートルに到着する。
大都会の首都からバスでたったの2時間行くと、目の前はもう大草原のツーリストキャンプ。
着いたのは夜。モンゴルは夏も夜は10度を切るので、防寒具はしつこいぐらい必要だった。

ゲルの中はベッドと机と棚以外、何もない。かろうじてつく豆電球1個と、魔法瓶ぐらい。
夜ストーブに入れてくれる火は、あっという間に薪が燃え尽きた。

ゲルに何も無いし、草原の中で日本の本を読む気にもならず、私達はほとんど終日外で過ごした。
気持ちの良い食堂でゲームをしたり、外で犬と遊んだり、人としゃべったり。


モンゴルの空気は今まで感じたことがないほど澄んでいて、特別な匂いがした。
草とか糞のにおいもしたけど、空気そのものになにか強烈な透明感がある。
何もない草原に昇る朝日や、やってくる夜。遠くから聞こえる人の話し声と犬の鳴き声。




晴れた日は馬に乗る。初心者でも少々体が痛くなるけど、一応大丈夫。
雨が降ったら他のツーリストやガイドと遊ぶ。

モンゴルの馬は小さいので、またがっても高くて怖いということはないけど
半分ぐらいは野生の状態で飼われているので、「しょうがねえなあ」と仕方なく人を乗せているかんじ。
ありがとね、と小さく声だけかけてスキンシップは遠慮しておく。

ツーリストキャンプの食事はとても美味しくて、毎日3食4日間メニューがかぶることはなかったし
日本食が恋しくなることもなかった。まったく臭みの無い羊肉に、たっぷりの野菜。焼きたてのパン。
塩ベースで少し甘みがある味が基本。日本から持ち込んだアルファ米はついに一袋も開くことがなかった。

日本でいうところの、焼きうどん。その都度手打ちで供される。美味い。

ある日の朝食。ロシアに近いモンゴルではキャビアは特に珍しくもないけど
日本人は争うように食べる。美味い。

ビーツのサラダ。ビーツのスープが出た日もあった。ロシア文化の影響かしら。美味い。

羊肉とマメのスープ。スープはどれもとても優しい味がした。何度でも言う、美味い。

ご飯やマッシュポテトも添えられた羊肉。ちょっと洋風に盛りつけられている。
飽きずに言う、美味い。


乗馬の時お邪魔した遊牧民のテントでいただいた、乳製品。
たくさん種類があって憶えきれないけど、どれも女性陣には大好評。馬乳酒も美味しい。
食べ物の変化で体調を崩すことがなかったのは、このおかげかもしれない。

息子は1日一杯、レトルトの味噌汁を楽しそうに飲んでいた。必ず外で。
私と夫はスティックコーヒーをチビチビとゲルで飲む。

モンゴルの番犬は、とても利口で健気で人懐こい。
暇なツーリストに寄ってきては撫でて可愛がってもらうけど、そのかわり
ツーリストがゲルを離れる時は必ず付いてきて守ろうとする。
分厚い体毛を触りながら、夜露や雨や草の匂いを感じる。

私があの草原に居なくても、彼の地には毎日朝と夜が来て1日が過ぎていく。
わかっているけど、なぜなんだろうと思ってしまう。
目に見えて特別なものは何も無いのに、なぜこんな気持ちになってしまうんだろう。
とても懐かしいんだよ。ときどきたまらなくなる。

なぜなら、家族旅行でモンゴルに行ったと言うと「なんでモンゴル?」と必ず聞かれるからだ。
ヨーロッパほどメジャーじゃないけど、このすぐ隣の国に行く選択肢がそれほど無いものなのか。
あんなに素晴らしい記憶ができたのに、とひたすら残念な気持ちになるから。
モンゴルは成田からちょっと貧相な飛行機で5時間、ウランバートルに到着する。
大都会の首都からバスでたったの2時間行くと、目の前はもう大草原のツーリストキャンプ。
着いたのは夜。モンゴルは夏も夜は10度を切るので、防寒具はしつこいぐらい必要だった。

ゲルの中はベッドと机と棚以外、何もない。かろうじてつく豆電球1個と、魔法瓶ぐらい。
夜ストーブに入れてくれる火は、あっという間に薪が燃え尽きた。

ゲルに何も無いし、草原の中で日本の本を読む気にもならず、私達はほとんど終日外で過ごした。
気持ちの良い食堂でゲームをしたり、外で犬と遊んだり、人としゃべったり。


モンゴルの空気は今まで感じたことがないほど澄んでいて、特別な匂いがした。
草とか糞のにおいもしたけど、空気そのものになにか強烈な透明感がある。
何もない草原に昇る朝日や、やってくる夜。遠くから聞こえる人の話し声と犬の鳴き声。




晴れた日は馬に乗る。初心者でも少々体が痛くなるけど、一応大丈夫。
雨が降ったら他のツーリストやガイドと遊ぶ。

モンゴルの馬は小さいので、またがっても高くて怖いということはないけど
半分ぐらいは野生の状態で飼われているので、「しょうがねえなあ」と仕方なく人を乗せているかんじ。
ありがとね、と小さく声だけかけてスキンシップは遠慮しておく。

ツーリストキャンプの食事はとても美味しくて、毎日3食4日間メニューがかぶることはなかったし
日本食が恋しくなることもなかった。まったく臭みの無い羊肉に、たっぷりの野菜。焼きたてのパン。
塩ベースで少し甘みがある味が基本。日本から持ち込んだアルファ米はついに一袋も開くことがなかった。

日本でいうところの、焼きうどん。その都度手打ちで供される。美味い。

ある日の朝食。ロシアに近いモンゴルではキャビアは特に珍しくもないけど
日本人は争うように食べる。美味い。

ビーツのサラダ。ビーツのスープが出た日もあった。ロシア文化の影響かしら。美味い。

羊肉とマメのスープ。スープはどれもとても優しい味がした。何度でも言う、美味い。

ご飯やマッシュポテトも添えられた羊肉。ちょっと洋風に盛りつけられている。
飽きずに言う、美味い。


乗馬の時お邪魔した遊牧民のテントでいただいた、乳製品。
たくさん種類があって憶えきれないけど、どれも女性陣には大好評。馬乳酒も美味しい。
食べ物の変化で体調を崩すことがなかったのは、このおかげかもしれない。

息子は1日一杯、レトルトの味噌汁を楽しそうに飲んでいた。必ず外で。
私と夫はスティックコーヒーをチビチビとゲルで飲む。

モンゴルの番犬は、とても利口で健気で人懐こい。
暇なツーリストに寄ってきては撫でて可愛がってもらうけど、そのかわり
ツーリストがゲルを離れる時は必ず付いてきて守ろうとする。
分厚い体毛を触りながら、夜露や雨や草の匂いを感じる。

私があの草原に居なくても、彼の地には毎日朝と夜が来て1日が過ぎていく。
わかっているけど、なぜなんだろうと思ってしまう。
目に見えて特別なものは何も無いのに、なぜこんな気持ちになってしまうんだろう。
とても懐かしいんだよ。ときどきたまらなくなる。
