今年は本当に暑い夏です。7月からもう、バテバテでした。
ハッと気がつくと、床で寝てしまっているというありさまで
夜中に暑くて飛び起きて、クーラーをつけてしまうこともしばしばでした。
ピノキオのサンプル作りに励んでいたここ最近、いろいろとわき出る難問を
クリアするには、あまりにもその制作スピードが遅すぎ!
作る前からどうしようかなーとまず悩んでいたのは、ピノキオの肌色。
生徒さんの人数分、同じ色が必要になるのですが
市販の「肌色」と売られているカラー羊毛は、生きた色とはほど遠いのです。
私はいつも、自分で植物染めをした羊毛を2~3種類使って
肌色を作ってきましたが、この方法ではキットの分量をまかなえません。
そこで今回に限って、市販の色の組み合わせで肌色を混色することに
きめました。
使ったのは京都・金の羊さんの染色メリノです。

実は”どの羊毛を使えば綺麗な肌色になるか”というのは
過去に何度も質問をうけたことがあります。
これは残念ながら、責任持ってきちんと答えられない問題で
市販の羊毛だけでは、私の提供する肌色はやはり出ないのです。
今回ピノキオに使った肌色も、結局は写真の下段右の羊毛が植物染めです。
無くても悪くはないけど、人間特有の肌の表情が乏しくなってしまうので
あえなく断念しました。
肌色は、大事な大事な色です。
この暑さの中、4色をハンドカーダーでこつこつと混色する作業には
ウンザリしますが、どうしても手を抜くわけにはいきません。
体中にまとわりつく羊毛の繊維がうらめしく感じるけれども・・・
がんばるのだ。