羊毛倉庫の日々

「白い」ということ

つい最近行った美術館で絵を見ていて、ふと思ったこと。

その絵では人物が白い服をまとっていて、それは白い絵の具で塗られているのではなく
服の部分が塗り残されているのでした。

それは、なんとも奇妙な感覚で
服の部分だけが透明人間になってしまったような、体の消えた存在なのです。

目をこらしてどれだけみても、その体の存在は白い服として浮かんではきません。
私のその感覚は、明らかに画家の意図には反しているので、その後もしばらく考えています。

白、という色はいったいなんなのでしょう。

なんでも受け入れるので、人は多くこの色を好みます。
では白はほんとうになんでも受け入れるのでしょうか?

昨日は東京にもやっと雪が降りました。
数時間降り続けた雪のさなかに居ると、風景の輝度があがって
街が明るくなるのがわかります。
そして降る雪はまた、白の少し目の細かいフィルターとなって
風景の輪郭を曖昧にもします。


白い服を着せれば、人形の体も透明に近くなるんだろうか。
いや、そんなわけないのは知っているけど
白をきちんと使うというのはどういうことだろう。

いろんな明度の白を考えながら、作りました。

white_1.jpg


グレーのバックだと、こんなふうに見えます。

white_2.jpg


足下には魚の化石がしいてあります。
これも石灰質な石なので、ある意味では深すぎるけども白です。

けれども。
私はいつも、考えるだけで終わってしまいます。
何もかも答えが出たためしがありません。
今回もまた、何もわからないまま作り終えてしまいました。

このお人形はninniに来週納品の予定です。
  1. 2008/01/24(木) 13:49:42|
  2. works
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