羊毛倉庫の日々 200706

羊毛倉庫の日々

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  1. 2007/06/26(火) 16:50:30|
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母子の箱

特に何を信じるという宗教上の拠り所は持ち合わせていませんが
子どもを得てからは、うまく言葉にならないものが確かに存在するということを
信じるようになりました。

それは何かによって生かされている、という無邪気な考えかもしれないけど。

そして、信仰とはまったく異なるミーハーな気持ちから
小学生のころイエス様が好きで、子ども用の伝記を幾度もめくっては
大好きな場面を読み返しました。

穏やかな口語、遙か昔の空気、横暴な君主、わき起こる奇跡、
想像を絶する最期と、語りかける悪魔や死人。
あの本は私にとって異世界への扉でした。

おそらく。
イエス様だけを作る、ということは
その信仰の無さからかえって恐れ多いと思ってしまうのですが
母と子が星空の下で寄り添うだけならば、何の迷いもなく作られるのです。
その題に”聖”を入れるのは迷うところですが。

doll_5.jpg


箱の中には、星空と二人の光背を彩色しています。

マリア様の衣服の色だけは伝統的な宗教画の意味を継承していますが
聖なる夜というよりは”ある一夜”というかんじでしょう。
  1. 2007/06/25(月) 21:42:52|
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眼鏡

絵本や童話をテーマに人形を作ることが多いので
「これは何をもとにしているんですか?」と聞かれます。

今日ご紹介するお人形にはまったくテーマの無いまま作ったので
質問を受けると言葉に詰まりました。

”箱に入るサイズの、イスに座ったワニを作りたかったんです・・・”
という見たまんまのことしか出てきません。

doll_4.jpg


この本型の箱はポストカード大の大きさなので、ワニもごく小さなものです。
そんな小さなワニがイスに座ってたら、可愛いじゃない?


ところで、「どうしてワニが眼鏡を手に持っているの?」
という問いには自信満々で答えられます。

こどもに”このワニさんには手に何を持たせればいいと思う?”と相談すると
3秒後には”眼鏡!”という提案が。
や、やや!すごいかも・・・

箱の中の装飾は、人形の完成後に施しました。
できてみればあれはきっと、小川未明の「月夜と眼鏡」の世界なのかなー
とも思います。

何かが起きたようで起きなかったような、夜更けのできごと。
でもちゃんと眼鏡といつもより柔らかな夜が手元に残っているのです。
  1. 2007/06/18(月) 07:04:27|
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プラーンと

よく人から聞かれることですが
「お子さんが(作った)人形で遊びたがるでしょう?」と言われます。
「あー、いえまったく(笑)」というかんじで毎回返しておりますが
ほんとうに私の家の人間は無関心です。

あんまり関心があっても、困るかもしれないなー。
首だけ作って置いてあったり、目が入ってなかったりするわけだから。

でもだからこそ展示会で披露するときには、とても新鮮です。
自分ではなんだかマニアックなものを作ったなーと思っても
それが気になってしょうがない、というギャラリーがいるということがとても楽しい。

今回のドールフェスタはほぼ即売形式にして、お買い上げいただいたお客様に
どんどんお持ち帰りいただきました。
なので、初日の開場直後に売れたこの人形をポストカードでしか見てない方が
「なにこれ?」と言う姿が多く見られました。

そんなに気になるかな?

doll_3.jpg


「スキタイの羊」というタイトルですが、私が付けた名前ではありません。
そういう幻獣がいたんだよねー、という記述が14世紀にあったのです。
このかわいい植物は羊歯植物もしくは綿の木と間違われていました、という
ことだそうですが、その描写された画を見るとなかなかうるさそうです。

茎がしなやかなので羊はビョーンとしなって周りの草を喰むのだとか。
  1. 2007/06/15(金) 06:13:35|
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念願

その昔、中学や高校の美術で習ったような近代絵画の呪縛からなかなか解けない私ですが
人生のお供にするならばその程度でいいのかもしれません。

憧れの巨匠はたくさんいるけど、歳を重ねるごとに羨望の念が湧いてくるのは
金ピカとエロスの画家・クリムト。
おかしな画家はたくさんいるけど、この人に肖像画を頼んでいた貴族たちって
ほんとうに滑稽だなー。

クリムトの作品を人形にしてみたい、というのは2年越しの願望です。
作りたいものというのはいつも”できるかどうか”ではなくって
その願望からというのが人間の生まれ持った特質でしょう。
私は数ある中から【期待】という作品をピックアップしました。

作る前に悩み、作る途中でも悩み、できてからも悩む。
絵画を前にしながら、どのへんでその世界と縁を切るかを考える。
画の世界は素晴らしい。基本的には立体は絵画にかなわない。
でもそこにとどまると立体は作れないしなー。
そしてクリムトの描く女と、私の作る女はやっぱり違うのです。

doll_7.jpg


専用のガラスケースに閉じこめておくことができます。

doll_6.jpg

  1. 2007/06/13(水) 07:01:21|
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ドールフェスタ、楽しかったです

昨日無事終了しました。
お買い上げくださったお客様、ありがとうございました。
ご来場いただいたお客様、見て下さって嬉しかったです。

今回のイベントをひとことで言うならば、「楽しい」に尽きます。
気楽に参加して、気持ちよく人形を並べる日がやって来て
それを楽しみにしてくださるお客様がたくさん来てくださるのです。

私はまったくと言っていいほど知名度がないけど
それでも”お人形”として見ていただけるギャラリーの中で
大きな安心感を得られましたし、この上なく気楽でした。

もし来年の出展を少しでも考えている方がいたら、迷わず薦めちゃうな。
人形作家として恥ずかしくないものを作って参加して、仲間になりましょう!


出展時の写真は、残念ながらありません。
なぜなら私も友だちの出展者も、お手伝いいただいたpoppetさんも
デジカメ忘れちゃったから。

だけど新しく作ったお人形は写真が残っているので、ご紹介できます。

doll_2.jpg


この男の子は、ある名画をチロッと見ながら作りました。
なので細部はまったく似てないのだけど、既視感を憶える方が多いと思います。

この画家は”人間も背景も平べったい”感じが当時斬新と反感を呼びましたが
人に与える印象の深さで言うならば、十分に立体的なのです。
  1. 2007/06/11(月) 05:53:12|
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